平成23年の校舎改築を機に小中一貫校として小学部16名、中学部13名の29名が学んでいる。大島の基幹産業は漁業が中心であり、ドラマで話題となった4つの巻き網船団をはじめ、家族や個人経営により様々な漁法で魚を獲り、県内外に出荷している。大島周辺の漁場はその地形からプランクトンも多く、うまい魚が獲れる地域として有名である。ここでは本校の2つの学校行事を紹介する。
「漁業・海の幸体験学習」
漁業中心の大島で本校が長年継続している地域学習が「漁業・海の幸体験学習」である。この学習は地元漁協の全面的な協力を得て、児童生徒が漁船に乗船し、定置網の引き上げ、氷締め、荷揚げ、仕分け、獲れた魚をさばき、調理し、試食する一連の学習であり、1日がかりの体験学習である。
児童生徒は長靴、雨合羽という服装で作業に臨む、漁協婦人部の指導による魚さばき体験では、持参した包丁で萩ブランドの瀬付きアジをさばく。地域住民や保護者も総動員で指導にあたってくださる。
「海上保安庁との連携学習」
大島を囲んでいる海を守っている海上保安庁は海と生活を共にする者にとっては大切な存在である。海上保安庁の指導を得ながら、水難防止教室、実技指導、職業講話を実施している。
巡視艇で来島、海上保安庁の各部署から10名程度の方が来校され指導していただいた。午後からは急遽巡視艇の船内見学の提案があり、日程を変更して全校で船内見学を実施した。
海に囲まれている本校ならではの取組の継続は地元漁協をはじめ海に関係する諸団体との連携が欠かせない。先輩たちが受け継いでこられた伝統を守りながら、保護者をはじめ地域住民に感謝するとともに、私たちを生かせてくれている豊かな自然への畏敬の念を抱きながら日々の学校運営にあたっていきたい。